勝ち続けているデイトレーダーはトレード環境を整備している。デイトレ環境を整えることは勝ち組トレーダーの必須条件だ。
トレードルームを始め、トレードツール、インターネット環境など、デイトレをするための環境の正しい作り方を書いていこうと思う。
正しいデイトレ環境とは
いきなりだが、デイトレ環境、トレード環境について誤解をしていないだろうか。
パソコンを複数台並べ、そこにマルチモニターを数台ズラリ。それでこそデイトレードをするための環境だと考えている人は多いだろう。
デイトレ環境というのはそんなに単純なものではない。
人それぞれ必要な情報は違う。必要のない情報を得ても仕方ないだろう。自分のトレードに本当に必要な情報は何なのかを先に考える必要がある。そして欲しい情報を得るためにはどのような環境を整備すればいいか考えるのだ。
この順番を間違えてはいけない。
デイトレ環境に必要な情報とは
・複数銘柄の板、歩み値の同時表示
・日経225先物OP表示
・マザーズ指数などの指数表示
・複数銘柄の株価同時表示
・株式ニュース画面
・ツイッターなどのSNS画面
・注文ツール画面
あなたは自分がトレードをする上でこれらのうち何が必要だろうか。そもそも同時に監視する必要はあるのだろうか。そんなにも細かくトレードをするスタイルなのだろうか。
細かいリカクを繰り返すタイプのデイトレーダー、スキャルパーと呼ばれるような人は多くの銘柄を同時に監視する必要があるだろう。
しかし狙いを定めて長めに保有するようなトレードスタイルであれば、複数銘柄を同時に監視するよりもニュース画面やIR画面の方が重宝するだろう。
このようにトレードスタイルによって必要な情報は異なる。
それだけではない。
例えばストーカー投資法と呼ばれる手法を使うデイトレーダーもいる。これは慣れ親しんだ銘柄や、その時最も旬で注目されている銘柄のみを繰り返し売買する手法だ。
1銘柄に集中するだけに、複数銘柄同時監視など全く必要ない。
コツコツドカンに悩んでいるようなタイプはチャンスを見つけられる機会が少ない可能性も高い。このタイプは銘柄を多く監視することでドカン率が改善する可能性もある。
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デイトレ環境の作り方について詳しく記述していくが、自分に必要な情報は何であるか今一度、赤枠の中から考えてみて欲しい。
デイトレ環境の作り方を解説
デイトレ環境を作るにあたり、絶対に必要なものはトレードをするためのものだけだ。パソコン(ノートパソコン)、スマホなど発注が出来る環境があれば立派なトレード環境となる。
その上であると便利なものはやはりマルチモニターだ。
パソコンとマルチモニターを使う場合、モニターを使い銘柄監視でチャンスを探し、目の前の画面で発注をすることになるだろう。ではモニターで何を監視するかだ。
マルチモニターで出来ること
板を重視する人は複数銘柄の板を表示したいだろう。
通常サイズ(20~28インチ程度)のマルチモニターであれば1台につき8~12銘柄程度の表示が一般的だろう。フル板表示をする場合はもっと少なくなる。
自分が何銘柄同時に監視をしたいかで必要なモニター台数も決まる。
チャートを重視する人はチャートを複数銘柄表示したいはずだ。
こちらはモニター1台につき12~16銘柄程度の表示が一般的だろうか。
パソコン1台の場合、1つ1つの証券コードを打ち込むことでやっと目の前に表示される情報が何もしなくとも常時モニターに表示されているのは大きなメリットとなるはずだ。
モニター設定の難易度
筆者は機械の扱いがとても苦手だ。パソコンの操作も苦手である。当然モニターの設定も難しそうだと考え、避けていた時期がある。しかし大きな勘違いだった。
設定が難しく、使い勝手も良くないと考えていたイメージが180度変わったのだ。
接続コードを指してパソコンのディスプレイ設定を少しいじればそれだけでモニター設定は終わる。しかもパソコンが1台増えたかのように簡単にカスタマイズ出来るのだ。
ウインドウが1つ出来たと思えばいい。
だからこそトレードツールのみならず、赤枠に書いたような株式ニュース画面やTwitterなどのSNS画面を常時出しておくことも出来る。
昨今ではイナゴトレードというやり方もあり、イナゴトレーダーとして生計を立てている人もいるくらいだ。SNS画面を表示したいと考えるトレーダーも多いだろう。
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機械の扱いが苦手な筆者でも楽々と設定出来たのだから、恐らく出来ない人はいないと思われる。
オススメのマルチモニター
よほど何かこだわりを持っている人でなければ23~27インチくらいのLEDモニターをオススメする。会社は正直どこでもいい。価格も15000~2万円程度で買えるだろう。
欲しい情報が多く、モニターを1台ではなく複数台必要だと感じた人もこの価格であれば少し勇気を出すことで何台か用意することも出来るだろう。
1台でいいなら2万円以内で買えてしまう。
「お金がないからもう少し勝てるようになってから・・・」
こういうことを言うのだけはやめていただきたい。
そんなことを言って先延ばしにしているうちに退場になってしまうかも知れない。その場合あなたは最善を尽くした上で退場したと言える立場ではなくなってしまう。
初心者であるうちは、デイトレで勝てないうちは2万円などすぐ負けてしまう額ではないか。
どうせ負けてしまうのであれば1日トレードを我慢してでもデイトレ環境の整備にお金を使ってみてはどうだろうか。これも立派な自分への「投資」になるのだから。
筆者のトレード環境を紹介
筆者自身もデイトレーダーとして日々パソコンの前に座りトレードをしている。
もちろん板やチャートも見るのだが、筆者がより重視しているのは先物やマザーズ指数など指標の動きだ。これに合わせた値動きとそのイレギュラーに注目している。
板やチャートよりも瞬間的な値動き、価格の変化を重視しているのだ。
よって筆者がモニターに常時表示しているのは板でもチャートでもない。
・証券コード
・銘柄名
・現在値
・前日比
・前日比率
・日経225先物チャート
・マザーズ指数チャート
以上7項目だ。多く感じるが証券コード~前日比率までをいっぺんに表示をしても大して場所を取らない。縮小したりして工夫しているからだ。
そのため、銘柄数で言えば200銘柄近くを同時に1台のモニターで監視出来ている。
もちろん板やチャートは確認出来ないため、チャンスを見つけてから目の前の画面で板やチャートの確認作業をすることもあり、スピードが少し劣ることは否めない。
それでも自分にとって必要な情報はこのシンプルな価格情報であり、この配置こそが最も効率的だと感じているのだ。
情報は多ければ多いほど良いものではない。
多すぎる情報や知識は時に邪魔となることもある。
デイトレに適した証券会社を選ぼう
証券会社選びも当然重要だ。デイトレで何度も繰り返し売買をするのであれば、一日信用取引が無料で出来る松井証券、楽天証券、SBI証券の中から選ぶ必要がある。
筆者がデイトレを始めた頃は100万円の株を取引すれば840~1050円程度の手数料が取られていた。そういう意味では現在はデイトレーダーに優しい時代とも言える。
手数料がかかる証券会社を選んでしまうと、手数料が重石となってしまうだろう。
1回あたり数百円ならばそんなに痛くないと考えることも出来るが、繰り返し売買をしていると1日に数千円~時には1万円、2万円と手数料がかかってしまうこともある。
最も無駄かつ簡単に削れる経費が手数料だ。
上記3社の中から発注ツールが最も使いやすいと思う会社でトレードをしよう。筆者は松井証券が最も発注しやすく便利だと考えているため、ずっと松井証券でトレードをしている。
監視用ツールが使いやすい証券会社も選ぼう
発注ツールが使いやすい証券会社と監視がしやすい証券会社が同じとは限らない。
筆者は楽天証券のマーケットスピードを使って監視を行い、チャンスを見つけると松井証券の発注ツールを使って注文を入れる流れだ。
楽天証券には少々申し訳ないところでもあるが、楽天証券でトレードをすることもあるので許して欲しいところだ。
上記3社であれば手数料はかからない。発注ツールを使い比べてみて最も使いやすい証券会社を使えばいいだろう。そして監視ツールは上記3社に限定する必要はない。
自分が今まで使っていて慣れ親しんでいる監視ツールを使えばいい。
ただしトレードをしなくなることでツール利用料などがかかるようになってしまう恐れもあるので、利用規約などをあらかじめ読み直しておこう。
トレードルームを充実させよう
デイトレードというのは趣味として行う分には楽しいものだが、仕事として毎日行うのであれば疲れも溜まり、辛いと感じることも多い。精神的な疲れもあるだろう。
どんな仕事も身体が資本であることに変わりはない。
目線の高さが合う机、そして椅子をしっかり選んで用意しよう。
目線の高さが少しでもズレていると、モニターを見る時、モニターから目を離す時に首が上下することになる。この動きは首に大きな負担がかかってしまう。
しかもそれが毎日だ。小さなことでも積み重ねるとどこかで痛みが出るかも知れない。
「そんなこと」と思わない方がいい。身体に痛みが出てからでは遅い。
椅子についても同様のことが言える。目線の高さにおいても椅子は重要な役割を担うが、それ以上に身体の姿勢に大きな影響を与える。パソコンの前に5時間もいるのだ。
デイトレーダーに上司はいない。したがって姿勢が悪くても注意をしてくれる人はいない。ついついだらけて悪い姿勢のまま長時間いることもあるだろう。
姿勢が悪いトレーダーは体調を崩す前に良い椅子を買うようにしよう。
最近はスタンディングデスクというものも流行っている。立ちながら仕事をするための机だ。トレードルームが広い人はセカンドデスクとして導入してみてもいいだろう。
トレード環境には最優先で投資をすべき
先ほど少し触れたが、トレード環境は他に何かを犠牲にしてでも完成させるべきだ。
パソコンは元から持っていると考えても、机、椅子、モニター×必要台数、その他で考えればそこそこの出費になってくるのも確かだ。
勝ててもいないのにこんなに出費なんて出来ないと考える向きもある。
しかしそれでもデイトレをするための環境は完全体にしておくべきだと言い切る。
なぜならその環境でこそ自分の全力が出せるからだ。デイトレ環境が完成しないままトレードをしている人はまだまだ伸びしろがある。伸びしろがあると聞くと良く聞こえる面もある。
しかしそのまま退場になってしまえば、まだやれることがあるのに退場ということで不完全燃焼のままデイトレーダーを退くことになってしまう。
負けた時も「まだ本気じゃない」と言い訳につながりかねない。
まだデイトレを始めたばかりの人はそれでいいかも知れない。一周するくらいまではそのままデイトレで自分の力を試してみるのもアリと言えよう。
ただデイトレで勝てずに悩んでいるのであれば今日をきっかけにデイトレ環境を一気に完成まで持っていくべきだ。今だ、今すぐに動くことだ。
・「時間がある時に」
何度この言葉に逃げたことだろうか。
こんなことを言っているうちは永遠にやらない。
今やるしかない。デイトレ環境を完成させ、本気でデイトレに取り組んでみよう。伸びしろの全てを開放し、自分の全力が相場に通用するか試してみよう。
インターネット環境もデイトレ環境の一環
インターネット環境も大切なデイトレ環境だ。
インターネットの速度を計測したことがあるだろうか。筆者は恥ずかしいことに光回線であればどこでも同じような速度が出るものだと思い込んでいた。
マンションに住んでいた頃に計測したところ、10Mbpsという数字だった。
調べてみると提供会社や契約プランによって速度は全然違うとのこと。
auひかりのインターネットに乗り換えた際、マンションプランではなく、より速度の出る一戸建てタイプで契約をした。マンションに住んでいても一戸建て契約は可能だ。
すると速度は有線LANで500Mbps以上、無線LANでも60Mbps程度で安定していた。
衝撃的だった。筆者自身はあまりスピード勝負をするようなトレードスタイルではないのだが、板乗り速度などは体感で明らかにわかるほど変わった。
イナゴトレードなどをしたい人は速度が大きな意味を持つだけにインターネット回線の契約見直しは絶対に必要だろう。少しでも速く、安定した回線を選ぼう。
投資顧問情報やメルマガなども受け取ってからのスピード勝負になる。
せっかくの情報も出遅れてしまっては価値が半減してしまうだろう。
有料投資顧問の株情報を使ったことはあるだろうか。筆者はある。初めて情報サイトから受け取った銘柄の値動きを見た時は驚愕したものだ。それほど強烈な動きだった。 テレビなどのメディアで億トレ・億り人という言葉がよく使われていた時期があった。[…]
筆者は引っ越しを機に、NURO光に乗り換えた。
新規契約のキャッシュバックキャンペーンが欲しいという下心もあったが、日本一と謳う宣伝文句にも魅力を感じていた。その速度を体験してみたいと思ったのだ。
そして実際にNURO光と契約をし、速度を計測した。
有線LANで700~900Mbps、無線LANで150~250Mbpsという数値となった。
あれだけ爆速だと感じたauひかりを本当に凌ぐ速度だったのだ。
正直なところ数値で見れば違いはあるものの、auひかりでもNURO光でも体感速度はそこまで変わるものではない。どちらも速く安定していることは間違いない。
しかしマンションタイプで契約をしている人や、N〇〇などで契約している人は契約の見直しを強く推奨する。使っている人が多いと渋滞が起こり、速度も遅くなる。
N〇〇の光回線が遅く、不安定になる理由はそこにあるのだ。
インターネット環境のお得な見直し方
家電量販店などでよくインターネット新規加入でパソコンが2万円引き、3万円引きというキャンペーンがやっている。しかし残念ながらここにauひかりやNURO光はない。
インターネットから新規に申し込む際も公式から申し込むと損をする。
代理店から申し込むことで筆者のようにキャッシュバックをもらうことが出来る。
同じ契約見直しをするのであればついでにキャッシュバックももらいたいところだ。auひかりもNURO光も2万円以上のキャッシュバックキャンペーンをしている。
また、現時点でインターネット契約をしていて、すぐに解約をすると違約金が発生してしまうという人のために、違約金を代わりに支払ってくれるキャンペーンもある。
もちろんキャッシュバックとは別途での話だ。
・現在光回線の環境以外の人
・イナゴトレードをしている人(したい人)
・インターネット回線、wifi環境が途切れやすい人
・キャッシュバックが純粋に欲しい人
特にイナゴトレーダーを目指す人は絶対にauひかりの一戸建てプランかNURO光の一戸建てプランにするべきだろう。
トレードだけでなく、SNSから得るイナゴ情報の速度にも大きな差が出るはずだ。
まとめ
いかがだっただろう。全てのことを後回しにしてでも最優先でデイトレ環境を整備すべきであるとご理解いただけたと思う。明日ではない、今から動くのだ。
デイトレーダー生存率は低い。これだけやってダメなら仕方ないと思えるほどの努力をしよう。その努力の最初の一歩としてまずはデイトレ環境を完成させて欲しい。
その上で全力で相場と向き合い、勝てるデイトレーダーを目指して欲しい。