株で勝つためのコツについてだ。株取引はどんなに良いところで買えてもそれだけでは終わらない。当然のことながら売って完結となる。空売りの場合は買い戻しで完結だ。
反対売買とセットで完結するため、大切な判断、決断が2回必要となる。
株を買う時、「安い」「欲しい」「上がるはず」という思いで決断していないだろうか。
それだけでは足りない。もう1つ大きな、最も大切な材料が欠けている。
本記事ではデイトレで勝つために大切な要素を書いていく。
買う前にいくらで売りたいかを考えろ
最も大切な材料はこれだ。当該銘柄を当該価格で買おうとするならば、いくらで売り抜けるのか考えてみて欲しい。ここを流動的に考えるのは絶対にいけない。
昨今はAIやアルゴリズムが多く活躍している。
専業デイトレーダーは日に日に減少し続けている。信用回転無制限となって以降、アベノミクスも絡み合い多くの個人投資家が財を築いた。 しかし上昇が急激ならば下落速度も速くなるのが通例。 2014年には多くの退場者が出たと言われている。[…]
買ってから流れ次第で・・・などと考えていると値動きに思考が置いていかれる。
また、買った瞬間に上昇があれば欲もどんどん出てくることだろう。ふわっとしたイメージで軽い戻りをリカクしたいと思っていた場合もここで大きな利益を取る動きに変わる。
臨機応変というのはデイトレにおいても必要だ。だがそれは買値を徹底する場合にこそだ。
毎日確実に利益を出すことを目的とするならば売値の上方修正はしたくないところだ。
そもそも最初から売値、売りたい値を想定していないのであれば確実に流されてしまうことだろう。
買う前に売値を想定すべき理由を株価を例に述べたい。
株価で考える売値の想定・順張り編
2.1200円の節目に大きな売り板がある
3.その上は1220円まで大きな売り板がない
さて、このような状況で1200円をブレイクする予想をしたとしよう。
1190円で揉み合いが長く続いた後にブレイクした場合、1190円前後という価格帯が値固めされたことになり、下落リスクは低くなる。逆に1190円前後の揉み合いがなかったらどうか。
この場合はブレイクして高値を取った次の瞬間急落というパターンも珍しくない。
節目手前での揉み合いがあったかどうかは大きな判断基準となる。
1200円をブレイクしに向かった時、果たしていくらで売ることを想定して買うだろうか。1220円に大きな売り板があるわけだが、それも一気に抜くイメージで買うのか。
それとも1220円手前での失速を視野で買うのか。
前述のように揉み合い時間が少ない場合、ブレイク直後1210円手前あたりまでしか行かず、そこから一気に下落してしまうリスクももちろんある。
もちろん狙いはケースバイケースで違うことだろう。
だが、「ブレイクするだろう」という感覚のみで買うのではなく、「ブレイクしたら〇〇円まで一気にいき、その後~~~になる可能性もあればーーーになる可能性もある」
こういうシナリオを立て、合理的な売値まで考えるようにする。
その上で買うようにするのだ。そうすることで自分の行動全てが理論武装されることになり、成功だけでなく失敗時も何が悪かったのか明確になるため、成長することが出来るだろう。
逆張りについて
次は逆張りだ。逆張りは怖いという考え方が多くの人に定着している。
ただ、本当に逆張りは怖いものなのだろうか。よく考えてみて欲しい。順張りは上がっている株を買うことになるため、勢いそのままに上昇する可能性が高いように見える。
反対に逆張りは下がってきたところを受け止めることになる。
そのため貫かれてもっともっと下がり、すぐに含み損になってしまう気がする。
どちらもそれまでの流れからその先も同様になることを考えているに過ぎない。
実際に重要なのは買った後の値動きであり、買う前の動きではない。もちろん買う前の動きを参考に買うかどうかを決めるわけであり、重要ではあると言える。
だがこれはあくまで判断材料として重要なのであり、損益を決めるわけではない。
勢いが止まった時の優位性
順張りは長めに保有して利益を伸ばすイメージがある。しかしプロ目線で言うと違う意見もかなり多くある。順張りこそさっさと利益確定すべしという意見も多いのだ。
陽線を引いている最中だとして、自分が買った位置が頂点でない限り買った瞬間から含み益になる。
だが次のローソクが陽線である保証などないからだ。
また、上昇の勢いが止まり含み損になってしまえば上がった分だけ下がる危険性も強く、そうなると目も当てられない。勢いのあるうちはいいが、反転してしまうと長く苦しむ危険がある。
だが逆張りは違う。
逆張りの場合はすぐにリカクしないと怖いという人も多い。もちろんそれも一理あるのだが、せっかく逆張りをするのなら、大き目の戻りを狙ってみる手もある。
含み損になっても下落の勢いが止まり、戻り出したなら粘れば大きな勝ちにつながる可能性もある。
ロスカットが出来ない人は大損につなげてしまうリスクもあるが、ロスカットが出来ない人が唯一勝てる可能性があるのはこの逆張りなのではないかという考え方も出来る。
株価で考える売値の想定・逆張り編
2.1803円に買い指値を入れる
大き目な下落を想定して一気に37円安を狙った指値だ。
これだけ大きな下落をした場合、瞬時に1820円あたりまで戻すケースが多い。
これは心理面で考えると簡単だ。
株価が1840円である時、一気に1800円付近までの下落があると考える人は少ない。 つまり買い指値を入れていても買えるわけがないから買い指値自体を入れない人の方が多い。
それが突如崩れて1800円をつけたらどうだろうか。
その値段なら欲しいと慌てて買いを入れる人が出てくる。それはアルゴリズムも同様だ。
専業デイトレーダーは日に日に減少し続けている。信用回転無制限となって以降、アベノミクスも絡み合い多くの個人投資家が財を築いた。 しかし上昇が急激ならば下落速度も速くなるのが通例。 2014年には多くの退場者が出たと言われている。[…]
つまり、1番のような揉み合いである時、その時点では簡単に買えないと思える価格帯はどこか。そしてその位置で買えた場合、瞬時に戻るならばどこまでか。
ここまでを想像することで売りたい価格は算出される。
少し複雑に感じるかも知れないが、なんてことはない。自分で自分の心理をなぞるだけだ。
逆張り時は監視を怠るな
2.1803円に買い指値を入れる
3.1810円まで落ちて揉み合い
これは先ほどの流れに3番を追加したものだ。
割と大き目な下落があったものの、自分の指値までは届かなかった時の話だ。
直後に1820円あたりまで戻しがあったかどうかは関係なく、その後1810円で揉み合ってしまったのであればここで2番の買い指値は外す必要がある。なぜ外す必要があるのか。
本記事の本題はここにあると言える。
1810円で揉み合っている銘柄を1803円で買おうとする行為。
言葉は悪いがこれは自殺行為だ。1810円の揉み合いから下に行くと決めた中、最上段で買ってしまう行為となる。これは大損リスクという面でも非常に危険な買い方となる。
そもそも1810円で揉み合った株が1803円に落ちたとして、それをいったいいくらで売るというのだ。
ここを強く想像して欲しい。
少し前まで1810円で方向感なく揉み合い、下だと決めて1803円まで落ちた。
その銘柄をいったい誰が1810円以上で買ってくれるというのだ。
もちろん長い時間軸で見れば反発もあるかも知れない。だが短時間で勝負をするデイトレードにおいてこれは全くお話にならない買い方と言える。これは絶対に回避すべき買いだ。
そのためにも買い指値を入れた銘柄の動向はきちんと見ておくようにしよう。
気付いたら自分の買い指値付近で揉んでるということもある。ここで指値の再考が必要となる。
また、気付かずにこのような買い方をしてしまった場合には即座にロスカットしよう。
ほんの数秒で数千円の損が出ても構わない。人間はこういう時でも1ティック、2ティックリカクしようとするとても欲張りな生き物だ。この行動は後の大損につながりかねない。
絶対にやめて欲しい。
なんとなくの雰囲気トレードについて
筆者は雰囲気を考えた上での直感トレード肯定派だ。
しかし一般論としてなんとなくのトレードは悪とされている。これは言葉の深さの問題であろう。
筆者が肯定する直感トレードというのは過去の経験から買値とともに売値もぼんやりとイメージしたトレードを指す。つまり本格的にきっちりと計算はしない。
だがぼんやりと確実にイメージは出来たトレードのことを言うのだ。
イメージはするものの、ぼんやりであることから「なんとなく」や「雰囲気」となる。
対して世間一般で悪とされる「なんとなく」というのは、単に上がっているから買いや、上がるような気がするというように根拠が全くない完全な「雰囲気」のトレードを指すのだろう。
どちらも言葉としては「なんとなく」「雰囲気」であることは確かだ。
だがここには明確な差があることを覚えておいて欲しい。
数をこなすためのコツ
デイトレはガチャガチャと数をたくさんこなせば良いというものではない。
だが1回1回の利益はスイングトレードや中長期投資と比べて極端に小さくなるため、ある程度の数はこなしていかねばならないのも事実だ。こうなると毎回厳密な計算など出来ない。
それに突然訪れたチャンスではいちいち計算などしていたら逃げていってしまう。
だからこそ雰囲気、直感で動かねばならない場面も多くなる。
もちろん先述したようになんとなく上がるんじゃないかという頼りない考え方などではない。自分で経験してきたこと、インプットしてきたことを出来だけ瞬時にアウトプットするのだ。
遭遇した場面において「自分にとって」最善となる策は何か。
これをすぐに考えるのだ。こうだからこうなって、こうなるという計算をここでしている時間はない。全体図はぼんやりとしていて構わないからとにかくスピードが必要になる。
感情のアウトプット速度
株価がどうなるという計算をしているとどうしても時間がかかる。
だが感情のアウトプットは自分基準になるため、速度は速くなるだろう。
瞬時にブレイクする!安過ぎる!売られ過ぎ!などの感情を持つことが出来ればこれは即行動を起こす理由となる。そのためにおすすめしておきたいのがこまめにチャートと板のチェックをすることだ。
全ては無理だが、いったんその時点でのチャートや板を見て覚えておけば次に大きな動きがあった時、自然と脳内でチャートを追記することも出来るだろう。
いちいち目の前で確認する作業はスキップ出来る。
簡単なことではないが、これが出来れば確実に効率は上がる。
当然、いくらでリカクするかというシミュレーションもしてから買うことになる。
是非試してみて欲しい。
まとめ
デイトレは常に紙一重の勝負であることは常々書いてきた。
勝ち組デイトレーダーと負け組デイトレーダー、いや、デイトレに限らず株のトレーダーにおいて勝ち組と負け組の違いはどこにあるか考えたことはあるだろうか。 当サイトでも勝てる人と勝てない人の特徴について取り上げたことがある。 [sit[…]
つまり勝てない人でもほんの少しの変化でギリギリ相手を上回れるようになる可能性もある。きっかけひとつで突然勝てるようになることだってあるのだ。
しかしその「ほんの少し」のためには日々の努力が大切になる。
今勝てていないのであれば周りの誰かと同じことをしていても永遠に勝てるようになんてならない。周り以上の努力、もしくは周りが知らない何かを知る必要がある。
最近では株式投資の無料情報がたくさんあり、デイトレードでも使える。以前は無料で得られる情報の質も低く、惑わされるくらいならば知らない方が良いものもたくさんあった。 しかし今では無料情報の質も格段に高まった。スイングトレードで重要なテー[…]
いずれにしてもデイトレで勝つコツはあれども、ショートカットなど簡単には出来ない。
日々の積み重ねを大事にしていこう。